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ガジュマルの剪定、切る時期と枝の整え方、切った枝の挿し木

窓辺に置かれた、根が盛り上がった姿のガジュマルの鉢植え

枝先をはさみで切った瞬間、切り口から牛乳のような白い液がぷくっとにじみ出てくることがあります。

ガジュマルを初めて剪定すると、多くの人がここで手を止めます。

この白い液は樹液で、ガジュマルを含むイチジクの仲間に共通する性質です。

病気や傷みのサインではないので、出てきたこと自体は心配いりません。

ただ、肌に触れるとかぶれることがあり、床や服につくと落ちにくいので、切る前の準備が剪定の出来を左右します。

準備さえ整えれば、ガジュマルは切ったあとの芽吹きがよく、形を整えやすい木です。

剪定の時期は5〜6月、切る位置は葉の付け根のすぐ上が基本になります。

目次

切る前に準備しておきたいこと

ガジュマルの剪定で手間取るのは、切る作業よりも、樹液の後始末です。

最初に作業場所と身支度を整えておくと、あとが楽になります。

樹液が肌につくと、かぶれたりかゆくなったりすることがあります。
作業中は園芸用の手袋をつけ、樹液がついた手で目や顔をこすらないようにします。
皮膚が弱い人やラテックス(天然ゴム)にアレルギーのある人は、とくに肌を出さない服装で作業します。
赤みやかゆみが続くときは、自己判断せずに皮膚科などの医師に相談してください。

道具と作業場所

道具は、よく切れる剪定ばさみが1本あれば足ります。

無地の紙を敷いた床にガジュマルの鉢と剪定ばさみ、作業用手袋を並べた様子

細い枝が中心なら、園芸用の小さなはさみでも構いません。

樹液が刃につくと乾いてべたつき、切れ味が落ちるので、作業の合間にティッシュや布で刃を拭くようにします。

作業のあとは、刃を水で洗ってから乾かし、樹液を残さないようにしておきます。

床には新聞紙やレジャーシートを広めに敷き、鉢ごとその上に置いてから切り始めます。

樹液が手や床についたとき

肌についた樹液は、乾く前に石けんと水でよく洗い流します。

床や家具に垂れた樹液は、乾くと固まってこびりつくので、濡れた布ですぐに拭き取ります。

切り口から出る樹液は、しばらくすると自然に止まります。

にじみ続ける場合は、湿らせたティッシュで軽く押さえておくと、周りに垂れにくくなります。

剪定の時期と、切る量の目安

ガジュマルは暖かい地域の木で、気温の高い季節に枝を伸ばします。

剪定は、切ったあとにすぐ芽を出せる時期に合わせるのが基本です。

適期は5〜6月、軽い剪定なら9月上旬まで

いちばん向いているのは、成長が勢いづく5〜6月です。

この時期に切ると、数週間で切り口の下から新しい芽が動き、夏のあいだに枝が育ちます。

伸びた枝先をそろえる程度の軽い剪定なら、7月から9月上旬ごろまで行えます。

10月以降は、枯れた枝や折れた枝を取る程度にとどめます。

丸坊主にする剪定は、元気な株だけ

ガジュマルには、葉をすべて落として幹と太い枝だけにする「丸坊主」と呼ばれる剪定があります。

葉を落として幹と枝だけになったガジュマルの鉢

葉刈りとも呼ばれ、ばらばらに伸びた枝をいったんリセットして、そろった新芽を出させるための方法です。

ただし、丸坊主は株への負担が大きい剪定です。

行うのは5〜6月の、葉の色がよく新芽が動いている株に限ります。

切ったあとは1週間ほど直射日光の当たらない明るい場所で休ませ、新芽が出てきたら日当たりのよい窓辺に戻します。

葉が一枚もない間は水の吸い上げがほとんど止まるので、土がしっかり乾くまで水は待ちます。

よくあるのが、こんな流れです。
葉の色が薄く元気のない株を、形から整え直そうと6月に丸坊主にすると、1か月たっても芽がほとんど動かないことがあります。
そのうち枝先から細くしなびて、切る前より寂しい姿になってしまいます。

弱った株には、もともと新しい芽を出す余力があまり残っていません。

そこで葉をすべて落とすと、光から養分を作る場所までなくなり、回復がさらに遅れます。

枝先がしなびても、幹や太い枝の皮の下が緑色なら、明るい場所で待つうちに芽が出てくることがあります。

葉の色が戻らない株は、丸坊主にする前に、置き場所の明るさと根の状態を見直すほうが近道です。

ガジュマルらしい形に整える切り方

ガジュマルの見どころは、太くうねった幹と、その上にこんもり茂る葉です。

剪定では、幹の形が見えるように、上の茂みを丸くまとめることを意識します。

外に飛び出した枝を、葉の付け根の上で切る

全体を少し離れたところから眺めて、丸い輪郭からはみ出している枝を探します。

株の外に飛び出して伸びたガジュマルの枝と、近くに置かれた剪定ばさみ

切る位置は、残したい長さのあたりにある葉の付け根のすぐ上です。

新しい芽は葉の付け根から出るので、ここで切ると切り口のすぐ下から枝分かれします。

枝分かれが増えるほど、葉の茂みが密になっていきます。

一度に全体を短くしようとせず、飛び出した枝から順に、輪郭をそろえるつもりで切ると、切りすぎを防げます。

幹の途中や根元から出る細い枝

太い幹の途中や根元から、細い枝がひょろりと出てくることがあります。

幹の途中から出る枝は「胴吹き」、根元から出る枝は「ひこばえ」と呼ばれます。

幹の形を見せたい場合は、これらは付け根から切り取ります。

反対に、幹の低い位置にも葉がほしい場合は、残して育てる選択もあります。

上の茂みと枝が混み合っている場合は、内側に向かって伸びる枝や、ほかの枝と交差している枝を付け根から間引きます。

気根は切ってもよい

ガジュマルの幹や枝からは、空中に向かってひものような気根が伸びることがあります。

ガジュマルの枝から細い茶色の気根が垂れ下がっている様子

気根を切っても株が弱ることはほとんどないので、見た目が気になるなら付け根から切って構いません。

残して土まで届くと、時間をかけて太くなり、幹を支える柱のような姿になります。

鉢植えの室内栽培では、気根を何本も太らせて独特の樹形を作るほどの作り込みはしにくいので、残すか切るかは好みで選んでよい部分です。

浅い鉢で枝ぶりを作り込む盆栽仕立ては、鉢植えの手入れとは別の技術になるので、「盆栽ノート」のような盆栽を専門に扱うサイトや、盆栽の入門書を参考にしてください。

剪定についてよくある疑問

ガジュマルの剪定では、樹液や切ったあとの管理について、似た疑問が出てきます。

樹液が手についてしまいました。どうすればいいですか?

乾く前に、石けんを使って流水でよく洗い流します。

赤み・かゆみ・腫れが続くときや、目に入ったときは、自己判断せずに医療機関に相談してください。

毎年、どのくらいの頻度で切ればいいですか?

生育のよい株なら、5〜6月に1回まとめて形を整え、夏に伸びてはみ出した枝先を9月上旬までに軽くそろえるくらいが目安です。

丸坊主は毎年行う必要はなく、枝が込み合って形が崩れた年だけで足ります。

丸坊主にしたあと、どのくらいで芽が出ますか?

5〜6月に元気な株を切った場合、早ければ2〜3週間ほどで小さな芽が見えてきます。

1か月以上たっても動かないときは、置き場所が暗すぎたり寒すぎたりしていないかを見直します。

切り口に何か塗ったほうがいいですか?

細い枝ならそのままで問題ありません。

太い枝を切ったときは、切り口の乾燥や雑菌の入り込みを防ぐために、市販の癒合剤を製品の説明どおりに塗る方法もあります。

ペットがいる家で剪定しても大丈夫ですか?

切った枝や落ちた葉、樹液のついた新聞紙は、ペットが口にしないよう作業後すぐに片づけます。

フィカス属の植物は、海外の動物向けの植物一覧で注意が挙げられていることがあります。

口にした様子があるときは、様子を見ずに動物病院に相談してください。

樹液を洗ってから挿す、ガジュマルの挿し木

剪定で切った枝は、挿し木にすると新しい株として育てられます。

コップの水に挿したガジュマルの切り枝と、土を入れた小さな鉢

ガジュマルは根が出やすい木なので、初めての挿し木にも向いています。

STEP1
挿し穂を選ぶ

切った枝の中から、葉がついた元気な枝を選び、10〜15cmほどの長さに切りそろえます。

茶色く硬くなった古い枝より、緑色が残る若い枝のほうが根が出やすい傾向があります。

STEP2
葉を減らす

下のほうの葉を取り除き、上の葉を2〜3枚だけ残します。

葉が大きいときは半分ほどに切って、葉から水分が抜けすぎるのを防ぎます。

STEP3
切り口の樹液を洗う

切り口からにじむ樹液を、水を張った容器の中でさっと洗い流します。

樹液が固まって切り口をふさぐのを防ぐためによく行われる下準備です。

STEP4
水か土に挿す

瓶に水を入れて切り口側を挿すか、湿らせた挿し木用の土や小粒の赤玉土に挿します。

水挿しの場合は、水が濁らないうちに数日おきに入れ替えます。

STEP5
明るい日陰で根を待つ

レースカーテン越しの光が届く場所に置き、直射日光は避けます。

暖かい時期なら、1か月前後で白い根が伸びてくることが多く、根が数cmになったら鉢に植え付けます。

挿し穂には、必ず枝(茎)の部分をつけておきます。
葉を1枚だけ切り取って挿す「葉挿し」は、根が出ても芽が伸びず、株として育たないことが多いとされています。

ガジュマルの置き場所や水やり、冬越しの基本は、ガジュマルの育て方で樹種全体の性質からまとめています。

秋や冬に枝が気になったら、春まで待つ間にできること

ガジュマルの枝が伸びすぎていることに気づくのは、実は秋や冬であることも少なくありません。

夏に勢いよく伸びた枝が、涼しくなってから目につくためです。

この時期に本格的な剪定はできませんが、春に向けて準備しておけることはあります。

秋〜冬に済ませておくこと
・枯れた枝、折れた枝だけを付け根から取り除きます
・株を正面から写真に撮り、どの枝を切りたいか印をつけておきます
・剪定ばさみの刃の状態を確かめ、切れ味が落ちていれば手入れか買い替えを考えておきます
・窓辺の明るい場所で冬を越させ、春の芽吹きに備えて葉を落とさないようにします

冬のあいだに葉をできるだけ残しておくと、5月に切ったあとの芽の出方が違ってきます。

写真に印をつけておけば、暖かくなってから迷わず切り始められます。

5月に入って新しい葉が開き始めたら、それが剪定を始める合図です。

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